「港区白金 第3回」セレブだけど庶民的?知っているようで知らない港区白金
高級感と下町風情を兼ね備えた、白金の二面性<街並み>
白金といえば、高級マンションが建ち並び、華やかでセレブなイメージがあります。
江戸時代には大名の下屋敷、明治には政財界の要人や華族・旧皇族家が居を構えていたことからも、長年ステイタスの高い地域であったことを窺い知ることができます。
アール・デコ様式で知られる現在の東京都庭園美術館である旧朝香宮邸、明治に渋沢栄一が所有していた八芳園などにも、由緒ある歴史を感じることができるでしょう。
また、ファーストフード店やパチンコ店など、いわゆる繁華街に象徴されるような俗世間的な店舗がないということも、この街の品位を守り続ける重要なポイントです。
シロガネーゼの御用達として紹介されるような、ブティックやカフェ、レストランといったお洒落なお店は、プラチナ通りとも呼ばれる外苑西通り沿いに多いのが特徴です。並木も美しく、散策するだけでも心地よい気分に浸ることができるでしょう。
そんな高級感のある華やかなイメージがある反面、まるで下町のような風情が感じられるというのも、実は白金のもう一つの顔。高級マンションが並ぶ通りから一本外れるだけで、庶民的な商店街やお店に多く出会えることでしょう。
リーズナブルな飲食店や地域に根付いたユニークな個人経営のお店などもあり、お気に入りの店舗を発見するべく界隈を歩くことも楽しいかもしれません。
白金北里通りも、そんな庶民的な商店街の一つです。最近になってこそ雰囲気の良いお店も誕生していますが、今なお昭和の面影が残る昔ながらの商店街です。裏手には古い木造住宅も多く建ち並びます。
教育環境の良さも、白金の特徴です。お嬢様学校の代名詞である聖心女子学院、歴史を感じさせる建物が多くチャペルは港区の指定文化財にもなっている明治学院大学、北里研究所創立50周年記念事業で設立された北里大学白金キャンパスなど、名門私立が点在。隣接する高輪や三田エリアとともに、理想的な文教地区を形成しています。
広大な緑地帯も、この街の過ごしやすさを象徴しているといえるでしょう。樹々が立つ外苑西通り、日本庭園の八芳園などももちろんですが、国立科学博物館付属自然教育園が、その隣の東京大学医科学研究所などと一体的に森林緑地を形成しています。
自然教育園の園内には、落葉樹や常緑樹、池や小川などの自然を活かした植物園が整備され、四季を通じて様々な草花や昆虫などの生き物を観察することができます。
セレブな雰囲気と下町の情緒、そして豊かな自然に彩られた文教の街、白金。通勤や通学に便利なスポットで落ち着いて暮らしたいなら、ぜひオススメしたい街の一つです。